64歳の厳格な未亡人ダユは、大邸宅にメイドとふたりで平和に暮らしていた。家庭の事情でメイドが辞めてしまい、後任が見つからずに孤独に暮らすダユを心配した娘夫婦が、彼女の世話をさせるため、親戚の少年アビを派遣。最初は心を閉ざしていたダユだったが、共に生活するうちに次第にアビに淡い想いを抱くようになっていく…。テディ監督自身が「親密さについての3部作」と名付けた連作の掉尾を飾る、年齢の離れた男女の愛の物語で、監督は本作を「私のベルイマン映画」と呼んでいる。往年の名女優トゥティ・キラナが若者に対する内に秘めた情熱を抱く老婦人を見事に演じている。3部作を経たのちにテディ監督はどこへ向かうのか、今後の動向にも期待が高まる。