第29回東京国際映画祭の9つある主要部門の中で、映画祭の顔となる“コンペティション部門”に日本映画2作品の選出が決定しました!
1作目は、蒼井優8年ぶりの単独主演映画『アズミ・ハルコは行方不明』。「ここは退屈迎えにきて」で一世を風靡した作家・山内マリコの書き下ろし同名小説を、『アフロ田中』『ワンダフルワールドエンド』『私たちのハァハァ』などの松居大悟監督が映画化。蒼井優演じる行方不明の女の顔をグラフィティアートとして街中に拡散する、若者集団キルロイのメンバーをNHK朝ドラ「とと姉ちゃん」や『植物図鑑』で話題の高畑充希が演じています。“アラサー×ハタチ×女子高生”3世代の女の子たちの生き様を描いた最強の青春映画です。
『アズミ・ハルコは行方不明』
監督:松居大悟
キャスト:蒼井優、高畑充希、太賀
配給:ファントム・フィルム
地方都市の寂れた国道沿い。大型モール・洋服店・レンタル CD ショップ・中古車店・ファミレスが並ぶ典型的な郊外の街で、ある日突然姿を消したOL安曇春子(28)。彼女が消えた街に、捜索願いのポスターをパロった落書きが不気味に拡散していく。そして、無差別に男をボコる謎の女子高生集団の出現。アズミハルコの失踪をきっかけに、交差するふたつのいたずら。これはアズミハルコの企みなのか?
<主演:蒼井優 コメント>
「東京国際映画祭、コンペティション部門に選んでいただき、ありがとうございます。一足早く作品をご覧になった関係者の方々が『良かった』と思ってくださったこと、素直に嬉しいです。作る側にいると、作品に対する想いが強すぎ、時に不安になることもあります。しかし、選考委員の方々の客観的な感想をいただけると『ああ、間違っていなかったんだ。』と、劇場公開に向けてぽんと背中を押された気持ちです。心から感謝申し上げます。映画祭当日は、アズミ・ハルコチームみんなでとにかく楽しみたいと思います!」
<監督:松居大悟 コメント>
「コンペティション部門、とても光栄です。お金や打算なんかなく気持ちのみで作ったので、その映画で心動いた方が熱意で選んでくれたかと思うと…よかった。ほんとよかった。連絡が来た時、ほっとして泣きました。東京国際映画祭は3年前に日本映画スプラッシュ部門『自分の事ばかりで情けなくなるよ』で参加したのですが、 映画に関わる人たちが国境を越えて繋がっていく幸せがありました。まだまだ難しい立ち位置ですが、日本という舞台で海外の方と戦えることを誇りに思います。」
監督:杉野希妃
キャスト:杉野希妃、青木崇高、山口まゆ
配給:和エンタテインメント
ある時代、ある山の奥深く、吹雪の夜。猟師の巳之吉は、山小屋で、雪女が仲間の茂作の命を奪う姿を目撃してしまう。雪女は「このことを口外したら、お前の命を奪う」と言い残して消え去る。 翌年、茂作の一周忌法要の帰り道。巳之吉は、美しい女ユキと出会う。やがてふたりは結婚し、娘ウメが生まれる。14年後。美しく聡明な少女に成長したウメは、村の有力者の息子で、茂作の遠縁にあたる病弱な幹生の、良き話し相手だった。しかしある日、茂作の死んだ山小屋で幹生が亡くなってしまう。幹生の遺体には、茂作と同じような凍傷の跡が。巳之吉の脳裏に、14年前の 出来事が甦る。自分が見たものは何だったのか、そしてユキは誰なのか…。
<監督・主演:杉野希妃 コメント>
「監督としてコンペティション部門に参加させていただくことになり、とても嬉しく光栄に思います。日本で親しまれてきた、小泉八雲の面妖なお伽話「雪女」の新釈を東京で初上映できることは、意義深いことだと捉えています。支えてくださった関係者の皆さんに改めて感謝します。 雪女という得体の知れない存在と何年か向き合い、目に見えない大きな力に導かれてきたような気がします。人と妖女の幻想奇譚を、どうぞご期待ください。」