東京国際映画祭を運営するユニジャパンは8月23日、第29回東京国際映画祭(10月25日~11月3日)の開催概要を都内で発表した。
今年の目玉は、日本を含むアジアの気鋭の監督3人が、ひとつのテーマのもとにオムニバス映画を製作するプロジェクト「アジア三面鏡」だ。タイトルが「アジア三面鏡2016:リフレクションズ」に正式に決定。ブリランテ・メンドーサ監督、ソト・クォリーカー監督とともに製作に着手した行定勲監督はマレーシアで撮影を敢行し、津川雅彦、永瀬正敏らと「鳩 Pigeon」を撮り上げた。
また、オープニング作品はスティーブン・フリアーズ監督の「マダム・フローレンス! 夢見るふたり」、クロージング作品は森義隆監督、松山ケンイチ主演の「聖の青春」に決まった。「マダム・フローレンス!」に主演のメリル・ストリープとヒュー・グラントは、オープニングに合わせて来日することも明かされている。
クラシック部門の目玉企画として好評を博してきた「歌舞伎座スペシャルナイト」は10月27日に開催され、尾上菊之助が出演。菊之助が舞踊の名作「鷺娘」を披露し、映画は「忠臣蔵」デジタル最長版と「血煙高田の馬場」が特別上映される。さらに今回から、少年・少女が主人公の映画で世代を問わない作品を集めたユース部門(TIFFチルドレン/TIFFティーンズ)が新設される。プログラミング・アドバイザーは、キンダー・フィルム・フェスティバルの田平美津夫氏が就任した。
なお、従来の六本木ヒルズに加え、新たにEXシアター六本木をメインスクリーンとして10日間使用し、オープニングセレモニーやクロージングセレモニー、コンペティション部門の上映を行う。六本木ヒルズ内「ヒルズアリーナ」では、「東京国際映画祭 Cinema Arena」と題した野外上映をスタートするという。