ジャン=ジャック・ベネックス
Jean-Jacques Beineix
映画監督/脚本家/プロデューサー
1946年パリ生まれ。医学を勉強するが、やがて映画業界の道に入る。12年間助監督を務め、『ディーバ』で監督デビューを果たす。同作は世界的大ヒット作となった。以後、数多くの国際的ヒット映画を監督した。主な監督作は『ベティ・ブルー/愛と激情の日々』(86)『ロザリンとライオン』(89)イヴ・モンタン主演『IP5/愛を探す旅人たち』(92)などがある。近年は社会問題に切り込んだドキュメンタリーも数多く手掛けている。2013年、フランス・ブローニュで大規模な作品展“Studio Beineix”が開催された。映画監督、プロデューサー、脚本家、写真家、画家、ミュージシャンなど多彩な才能をもつアーティストであり、監督作『ロザリンとライオン』で野獣のいる檻に入ったように、リスクを恐れない。イマジネーション溢れる作風が特徴であり、現実世界の要素と夢の記憶を交錯させながら、音楽が色彩や他の知覚に作用する共感覚を刺激する作品を創りつづけている。
メイベル・チャン(張婉婷)
Mabel Cheung
映画監督
香港大学で英文学と心理学を専攻、イギリスのブリストル大学で演劇と視覚芸術の卒業学位を取得、ニューヨーク大学大学院フィルムスクールで映画製作の修士号を取得した。初監督作『非法移民』(85)は香港電影金像奨最優秀監督賞および第30回アジア太平洋映画祭審査員特別賞を受賞。以来、数々の映画賞を受賞している。『誰かがあなたを愛してる』(87)は作品賞、脚本賞を含む4つの香港電影金像奨を獲得し、映画監督としてのキャリアを確立した作品である。『宋家の三姉妹』(97)は3つの台湾金馬奨、6つの香港電影金像奨を受賞。『玻璃の城』(98)『北京ロック』(01)『失われた龍の系譜 トレース・オブ・ア・ドラゴン』(03)など他の監督作は世界中の映画祭に出品されている。『七小福』(88)『恋のトラブルメーカー』(92)『戦神 ムーン・ウォーリアーズ』(93)など、多くのヒット作のプロデュースも手掛けている。2005年に中国映画100周年記念のミュージカル“Song of Light and Shadows”の演出を担当。同作は中国の最優秀演劇賞金賞 を受賞した。 2010年のプロデュース作品“Echoes of the Rainbow”は第60回ベルリン映画祭ジェネレーション部門でクリスタル・ベア賞および4つの香港電影金像奨に輝いた。最新監督作『三城記』はラウ・チンワンとタン・ウェイを主演に迎え、今年の香港電影金像奨6部門にノミネートされた。
ヴァレリオ・マスタンドレア
Valerio Mastandrea
俳優
1972年ローマ生まれ。94年『映画泥棒』(ピエロ・ナトリ監督)でデビュー。その後、ダヴィデ・フェラーリオ監督の“We All Fall Down” 、クラウディオ・カリガーリ監督の“The Scent of the Night”“Viola Kisses Everybody”など、数々の映画に出演。また、出演した舞台“Rugantino”は上演回数253回、つねに完売という大ヒット作品となった。これまでにエットーレ・スコラ、グイード・キエーザ、ナンニ・モレッティ、ジャンニ・ザナージ、パオロ・ヴィルズィ、フェルザン・オズペテク、ジュゼッペ・ピッチョーニほか多数のイタリア映画界の名匠の作品に出演を続けている。2013年、イヴァーノ・デ・マッテオ監督『幸せのバランス』で主演男優賞、ロベルト・アンドー監督『ローマに消えた男』で助演男優賞と、史上初めて2個のダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を獲得するという快挙を達成した。15年、クラウディオ・カリガーリ監督の“Don’t Be Bad”を共同プロデュース。16年の最大ヒット作“Perfect Strangers”やマルコ・ベロッキオ監督の最新作“Sweet Dreams”にも出演している。現在、監督デビュー長編“SHE LAUGHS”の準備中である。
写真提供 毎日新聞社
ニコール・ロックリン
Nicole Rocklin
プロデューサー
ロックリン・ファウストの共同創立者/パートナー。米国アカデミー賞受賞作『スポットライト 世紀のスクープ』(監督トム・マッカーシー、出演マイケル・キートン、マーク・ラファロ、レイチェル・マクアダムス、リーブ・シュレイバー、スタンリー・トゥッチ)のプロデューサーである。ヴァラエティ誌が選ぶ注目すべきプロデューサーのトップ10にも選出された。全米製作者協会の会員。プロデュースを手がけた作品は他に『パーフェクト・ガイ』(監督デビッド・M・ローゼンタール、出演サナ・レイサン、マイケル・イーリー、モリス・チェストナット)や“Middle of Nowhere”(監督ジョン・ストックウェル、出演アントン・イェルチン、エバ・アムッリ、ジャスティン・チャットウィン、ウィラ・ホランド、スーザン・サランドン)がある。ロックリン・ファウスト社の創立に先だって、自身の会社ロックリン・エンタテインメントはアルコン・エンターテインメント社と包括契約を締結した。業界でのキャリアは、ジェリー・ブラッカイマー・フィルムズのアシスタントから始まり、芸能専門の法律事務所での勤務経験もある。マディソンのウィスコンシン大学で歴史学とアフリカン・アメリカン学で修士号を取得している。
平山秀幸
Hideyuki Hirayama
映画監督
1950年、福岡県生まれ。日本大学藝術学部卒業。76年『青春の殺人者』(長谷川和彦監督)にスタッフとして参加。以後、数々の映画の助監督を務め、90年に『マリアの胃袋』で監督デビュー。92年『ザ・中学教師』で日本映画監督協会新人賞受賞。95年の『学校の怪談』は大ヒットを記録し、人気シリーズとなる。98年の『愛を乞うひと』はモントリオール世界映画祭国際批評家連盟賞、日本アカデミー賞最優秀監督賞、毎日映画コンクール最優秀監督賞など国内外の賞を総なめにした。モダンホラーからジュブナイル、正統派時代劇、艶笑譚、社会派ミステリー、下町人情話、戦争映画、山岳ドラマなど幅広いジャンルの映画を精力的に発表し続けている。主な監督作品に『ターン』(01)『笑う蛙』(02)『OUT』(02)『レディ・ジョーカー』(04)『しゃべれども しゃべれども』(07)『やじきた道中 てれすこ』(07)『必死剣 鳥刺し』(10)『太平洋の奇跡 フォックスと呼ばれた男』(11)『エヴェレスト 神々の山嶺』(16)など。2016年10月『呑むか撮るか 平山秀幸映画屋(カツドウヤ)街道』上梓。
チェ・ヨンベ
Choi Yong-bae
プチョン国際ファンタスティック映画祭 ディレクター
プチョン国際ファンタスティック映画祭のディレクターであり、国立の韓国芸術総合学校教授、韓国映画プロデューサー協会の副会長も務める。『グエムル -漢江の怪物-』 “26 Years”『大統領の理髪師』“Apology”など数々のヒット作をプロデュースしている。
ジョバンナ・フルヴィ
Giovanna Fulvi
トロント国際映画祭 インターナショナル・プログラマー
2002年からトロント国際映画祭のプログラミングを手掛ける。アジア映画の最新作および新進作家を発掘し、紹介している。イタリアに拠点を置き、ローマ映画祭の選考委員会メンバーでもある。
橋口亮輔
Ryosuke Hashiguchi
脚本家/映画監督
1992年、初の劇場公開映画『二十才の微熱』が大ヒット。2作目『渚のシンドバッド』はロッテルダム国際映画祭グランプリほか数々の賞に輝く。2001年『ハッシュ!』はカンヌ映画祭の監督週間に出品、世界69か国以上で公開。『ぐるりのこと。』は「橋口亮輔の新境地」と各界から絶賛を浴び、昨年公開した『恋人たち』も、数々の賞を受賞している。
フィリップ・チア
Philip Cheah
映画批評家
シンガポール唯一の独立系ポップカルチャー誌「BigO」の編集者。ジョグジャ・ネットパック・アジア映画祭、ユーラシア国際映画祭、上海国際映画祭のプログラム編成コンサルタント。ハノイ国際映画祭アドバイザー。
松本正道
Masamichi Matsumoto
シネマテーク・ディレクター
1979年よりアテネ・フランセ文化センターのプログラムディレクターとして年間200本以上の世界の映画を上映。98年より映画美学校の共同代表。2009年から官民が協力して映画上映の場を確保するコミュニティシネマセンターの活動にも理事として携わっている。
マーク・アダムス
Mark Adams
エジンバラ国際映画祭 アーティスティック・ディレクター
映画ビジネス誌Screen Internationalのチーフ批評家を務め、25年以上にわたり、映画ジャーナリストおよび評論家として活躍し、ヴァラエティ誌、ハリウッド・レポーター誌、ムービング・ピクチャーズ・インターナショナル誌や、多くのイギリス国内紙に寄稿してきた。
深田晃司
Koji Fukada
映画監督
1980年生。2010年『歓待』で東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門作品賞、プチョン国際映画祭最優秀アジア映画賞、13年『ほとりの朔子』でナント三大陸映画祭グランプリ、15年『さようなら』でFilmadrid国際映画祭ディアス・デ・シネ賞、16年『淵に立つ』でカンヌ映画祭「ある視点」部門審査員賞を受賞。
カレル・オフ
Karel Och
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭 アーティスティック・ディレクター
カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭で9年間プログラマーおよび選考委員を務めた後、2010年に同映画祭のアーティスティック・ディレクターに任命された。欧州議会によって贈られるラックス映画賞の選考委員でもある。