『恐怖分子』『ヤンヤン 夏の想い出』などで知られ、2007年にこの世を去ったエドワード・ヤン監督が、1961年に実際に起きた少年による少女の殺傷事件をモチーフにした青春群像劇。1945年以降に中国大陸から移民してきた“外省人”の子ども世代を中心に、少年の恋物語を主軸としながら、60年代当時の彼らの対立や閉塞感、やがて訪れる解放への不安を見事にスクリーンに描いた傑作。91年の日本初公開から25年を経てデジタル・リマスター版で遂に再上陸。
1960年代の台湾・台北。夜間中学に通うスーは不良グループ・小公園に属するモーやズルらといつもつるんでいた。スーはある日ミンという少女と知り合う。彼女は小公園のボス、ハニーの女で、ハニーは対立するグループ・軍人村のボスと、ミンを奪い合い、相手を殺し姿を消していた。ミンへの淡い恋心を抱くスーだったが、ハニーが突然戻ってきたことからグループの対立は激しさを増し、スーたちを巻き込んでいく。
