中山美穂が主演した映画「Love Letter」が10月28日、開催中の第29回東京国際映画祭Japan Now部門で上映された。同部門で開催される「監督特集 岩井俊二」の1作品として選出されたもので、中山とメガホンをとった岩井俊二監督が、TOHOシネマズ六本木ヒルズでトークショーを行った。
中国や韓国で絶大な人気を誇るヒット作となった「Love Letter」は、岩井監督の長編第1作。事故で婚約者の樹を亡くした博子は、国道になってしまったという最愛の人が昔住んでいた住所に、届くはずのない手紙を出す。しかし、その手紙は婚約者と同姓同名の女性のもとへ届き、2人の不思議な文通が始まるようになる。
博子と樹の2役を演じた中山は、「撮影前の打ち合わせの時に不安だったので、髪型を変えようか監督に聞いてみたら、そのままでいいと。ますます不安になったことを思い出した」とニッコリ。それでも、「現場に入ったらすごくうまく演出なさってくれて、ピリッとした緊張感を持ちながら演じることが出来ました」と振り返った。
2人が公の場で顔を合わせるのは、中山の主演作「新しい靴を買わなくちゃ」(岩井監督はプロデューサーとして参加)の初日舞台挨拶以来、約4年ぶり。「Love Letter」の撮影にいたっては約21年前になるそうで、岩井監督は「小樽で撮影をしたのですが、なんか……、そんなに時間経ったっけ?という思いです」と感慨に浸っていた。
舞台挨拶終盤には、客席の女性ファンたちが劇中に登場して流行語にもなったセリフ「お元気ですか?」を中山に投げかける一幕も。すると中山は、満面の笑みで「わたしは元気です!」と答え、大歓声を浴びていた。
第29回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。