ジャカルタでタクシー運転手をしているアハマドは、仕事とモスクを行き来する日々に鬱々としながら、家ではアダルトビデオを見る無為な日々を送っていた。あるとき彼は、隣人のサンティが娼婦として働いていることを知り、彼女の後を追い、監視するようになる。ホテルから逃げてきた彼女を助けて親しくなったアハマドは、彼女を売春から救い出そうとするが…。前作『ラブリー・マン』で男娼の父とムスリムの娘の衝突と融和を描いたテディ監督は、3部作の第2部となる本作では、ひとりの男の中に共存する宗教心と性的欲望、さらには暴力の衝動を並行して描いている。主演のレザ・ラハディアンはインドネシアを代表する人気俳優で、『民族の師 チョクロアミノト』(TIFF2015出品)にも主演している。アジアフォーカス・福岡国際映画祭2013出品作。
協力:アジアフォーカス・福岡国際映画祭