ホーピンは20年前にロックシンガーとして活躍していたが、その後音楽の道を諦め、いまはタクシー運転代行業をしている。あるとき音楽コンクールで審査員をしているかつてのバンド仲間ダーヨンと偶然に再会し、飲み明かすなかで再び音楽への情熱が目覚めはじめる。審査員をやらないかと誘われたホーピンはいったん断るが、その後災難が降りかかり、絶望のなかで再びステージに上がるときが到来する…。挫折した男の再起を音楽に乗せて描く熱いドラマ。シエ・シャオドン監督によれば、前半は「中年世代の日常を記録したドキュメンタリー」、後半は「多くの中年世代の心の奥深くにあるファンタジー」として描き分けた由。上海国際映画祭2016でチン・ヨンが最優秀主演男優賞を受賞した。
【監督メッセージ】
ある一定の年齢を越えると、数多くの死に触れるでしょう。そのことによって、果たして自分は何者で、何を大事に思うのか、を考えさせられます。本作の前半は、中年世代の日常を記録したドキュメンタリーのように撮りました。夢をもつには忙しすぎる、どこか退屈な日常です。後半は、もっとフィクション性が強く、多くの中年世代の心の奥深くにあるファンタジーを描いています。
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