名作漫画「サイボーグ009」を、映像化50周年を記念して3DCGアニメーション化した「CYBORG009 CALL OF JUSTICE 第1章」が11月1日、第29回東京国際映画祭の特別上映作品としてワールドプレミア上映され、総監督の神山健治と、監督の柿本広大、声優キャストの河本啓佑、牧野由依が、TOHOシネマズ六本木ヒルズでの舞台挨拶に出席した。
映画は、人間兵器として改造手術を施された9人のサイボーグ戦士たちの新たな戦いを、全3章で構成した完全オリジナルストーリー。国連軍ガーディアンズの創設により、人類を守るという使命から離れていたゼロゼロナンバーサイボーグたちが、人智を超えた異能を持つ“ブレスド”の出現によって、再び戦いに身を投じる。
009こと島村ジョー役を演じた河本は「オーディションに受かった時は、『いいんですか? 僕で…』という気持ちでした」と話し、ガーディアンズのカタリーナ・カネッティ中尉役の牧野は「オーディションに参加できるだけで光栄でした」と胸中を吐露。今作が初メガホンとなった柿本監督も、「『サイボーグ009』というビッグタイトルに関われて、本当に感無量。改めて作品を見て、こんなにすごいものができたのかと」と感慨深そうに語った。
この日はサプライズゲストとして、1979年の新テレビ版で、歴代3番目となるジョーの声を務めた井上和彦が登壇。「河本さんが演じたジョーはどうでした?」と問われた井上は、「素晴らしいジョーだった。『加速装置!』というセリフを聞いた瞬間は震えましたよ」とニッコリ。河本は「井上さんの前で言った『加速装置!』が、一番緊張したセリフです」と述懐した。
井上は本作で、“ブレスド”のひとりであるエンペラーを熱演。ジョーたちと対峙するキーパーソンを任された井上は「僕のイメージでは地球自体を愛しているキャラかな」と語ると、河本が「ジョーたちとは信じている正義が違う」とコメントした。神山総監督は「タイトルの『CALL OF JUSTICE』は正義の形という意味。脚本を書いていた時から、“3代目ジョー”である井上さんにエンペラー役をオファーしたいなと考えていた」と話した。
「CYBORG009 CALL OF JUSTICE」第1章は11月25日、第2章は12月2日、第3章は12月9日から、各章2週間限定で劇場公開。
第29回東京国際映画祭は、11月3日まで開催。