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2016.11.02 [イベントレポート]
インドネシアのベテラン女優、主演映画での大胆描写もさらり「そのままの女性の在り方」 『アバウト・ア・ウーマン』
アバウト・ア・ウーマン  
第29回東京国際映画祭と国際交流基金アジアセンターの共催によるインドネシア映画の特集「CROSSCUT ASIA」で11月2日、テディ・スリアアトマジャ監督の「アバウト・ア・ウーマン」がTOHOシネマズ六本木ヒルズで上映された。
 
スリアアトマジャ監督による「親密さについての3部作」の最終章で、豪邸で暮らす65歳の未亡人と新たにやってきたメイドの少年との禁断の愛を描く。主演のベテラン女優トゥティ・キラナが上映後のティーチインに出席した。
 
濃密なラブシーンもあったが、「女優としてメンタル的な準備をして演じなければならず、家族の支持も必要だったけれど、幸い私の夫と息子がサポートしてくれたので心強かった」と、会場にいた父子とアイコンタクトをとり笑顔。脚本の第1稿ではかなり大胆なシーンもあったそうだが、「監督と話し合い、セックスをえん曲的に表そうということになった。私の体は見ての通り。そのままの女性の在り方というトータルなものを表現することがひとつのテーマだった」と女優としてのプライドをのぞかせた。
 
そのため、母国インドネシアでは一般公開されていないが、「検閲で削られる部分が出てくるくらいなら、上映されなくてもいいというのが監督の考え」と説明し、キラナ自身も同意見だと強調。2人の恋のゆくえはあいまいなままエンディングを迎えており、「最後にジグソーパズルのピースが1つ足りないことが表している部分もあるが、それぞれの見方に任せようという、これも監督に意図」と意味深な笑みを浮かべていた。
 
また、インドネシアでは日本映画は年に数本しか上映されておらず、好きな日本映画や俳優を聞かれると、「トム・クルーズと渡辺謙の『ラスト・サムライ』が好き。2人と一緒にできるなら、ぜひ誘ってほしい」と、ハリウッド大作の名を挙げていた。
 
第29回東京国際映画祭は、11月3日まで公開。  
 
eiga.com
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