Close
2016.11.07 [イベントレポート]
「長編や短編といったパターンに陥りたくなかったので、あえて尺を決めずに編集しました」CROSSCUT ASIA『舟の上、だれかの妻、だれかの夫』-10/30(日):Q&A

Someone's Wife

©2016 TIFF

10/30(日)、国際交流基金アジアセンター presents CROSSCUT ASIA #03 カラフル! インドネシア『舟の上、だれかの妻、だれかの夫』の上映後、エドウィン監督、ニコラス・サプトラさん(俳優)をお迎えし、Q&A が行われました。⇒作品詳細
 
エドウィン監督(以下、監督):皆さん今日はお越しいただきありがとうございます。映画を楽しんでいただけたら幸いです。
 
ニコラス・サプトラさん(以下、ニコラスさん):今日は私たちの映画をご覧いただきありがとうございます。東京国際映画祭に来るのは初めてですが、ここ10年で私が出演した6作品が出品されています。
 
Q:撮影する際、現地の人への演技指導はしたのでしょうか。それとも撮影ということを伝えずに自然な生活を撮影したのでしょうか。
 
監督:撮影隊と一緒に行ったので現地の人たちは映画を撮影することは知っていました。
 
Q:カメラをずっと見ている人がいたので、撮影のことを知らないのかなという印象を受けました。
 
監督:むしろカメラを意識して見ていたのかもしれません。
 
Q:ニコラスさんは、マリアナさんとは2回目の共演だと思います。どういった印象を受けましたか。
 
ニコラスさん:マリアナさんとの共演は確かに2度目です。最初の共演が2005年、今回の作品が2013年で、8年ほどのギャップがあったものの、とてもやりやすい共演者でした。彼女は感覚的な部分がすごく優れていて、リラックスして取り組む容量を得ている方です。ニューヨークに住んでいるため、今回の撮影ではインドネシアに来てもらって、撮影の2日目から参加していただいたのですが、すぐに環境に馴染んでいました。そういうところがプロだと思いました。
 
Q:なぜこんなに尺が短いのでしょうか。
 
監督:私は今まで中編であったり短編であったり、様々な作品を撮っているのですが、今回は何分といった尺は決めずに編集を進めていきました。5〜15分くらいの短編は9、10本くらい撮っていますし、80〜90分の長編も撮っています。ただ今回は長編や短編といった尺のパターンに陥りたくなかったので、あえて今までやったことのない55分という尺になったんだと思います。
 
Q:スカブはどういった気持ちであの土地を何度も訪れていたのでしょうか。
 
ニコラスさん:スカブは村に受け入れられている人で、劇中ではっきりと台詞で言っていたかは覚えていないのですが、彼はいろんな生物を研究している科学者で、NGOで働いていたりしている。そういう人物です。そういった都合があってたびたび島に来るわけで、あの場所においてはマリナが唯一の異邦人というか、ストレンジャーということになります。
 
司会:原作はとても著名な作家の方と伺っています。
 
監督:セノ・グミラ・アジダルマという作家の原作に基づいていて、実は本作の脚本も手掛けていただきました。
 
Q:ボートの上でのラブシーンの時にイスラム教の礼拝の声が聞こえていたのですが、礼拝の時間にラブシーンを重ねてしまうことに対する禁忌はないのでしょうか。
 
ニコラスさん:夕暮れ時に撮ることがポイントだったのですが、たまたま礼拝の時間に重なってしまいました。
 
監督:特にそういった禁忌というものはないです。実は撮影中気づかなかったのですが、編集の時に気づきました。音を消すことができなかったのでそのままになっています。

会期中のニュース
2016年10月25日 - 11月3日
23 24 25 26 27 28 29
30 31 1 2 3 4 5
新着ニュース
オフィシャルパートナー