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2016.11.10 [イベントレポート]
「これが現実なのかどうか信じられないのですが、とにかく本当に気持ちがいいです」コンペティション部門 東京グランプリ受賞作品上映『ブルーム・オヴ・イエスタデイ』-11/3(木):舞台挨拶

クリス・クラウス カトリン・レンメ

©2016 TIFF

 
11/3(木)、コンペティション部門 東京グランプリ受賞作品『ブルーム・オヴ・イエスタデイ』の上映前に、クリス・クラウス監督、カトリン・レンメさん(プロデューサー)をお迎えし、舞台挨拶が行われました。⇒作品詳細
 
司会:第29回東京国際映画祭は今日がついに最終日となります。ただいまより、先ほどのクロージングセレモニーにおきまして、見事、東京グランプリを受賞した『ブルーム・オブ・イエスタディ』を皆さんにご覧いただきたいと思います。上映の前に、受賞の喜びを含め、クリス・クラウス監督、プロデューサーのカトリン・レンメさんより舞台挨拶をしていただきたいと思います。
 
クリス・クラウス監督(以下、監督):実は、体半分だけここにいて、残りの体半分はたぶん宇宙のどこかに飛んでいってしまったのではないかと思うくらい、これは現実なのかどうか信じられないのですが、とにかく本当に気持ちがよいです。
 
カトリン・レンメさん(以下、レンメさん):本当に嬉しいです。東京の方々にこの賞を授与してくださったこと、感謝を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
 
司会:今日来てくださっている皆さんは、どの作品がグランプリをとるか分かる前からチケットを買い求めてくださった方がほとんどです。皆さんにどんなところを楽しんでいただきたいですか?
 
監督:どの作品が受賞するのかわからない状態でチケットを購入されたというのは、すごく大変なことだったと思うのですが、これだけたくさんの方にお越しいただいて、びっくりしております。この作品の裏側にはブラックなストーリーがあるのですが、それを若干のユーモアで扱っています。ややリスキーではあるのですが、そういうところを見どころにしていただければと思います。
 
カトリンさん:この作品の一部分ではなく、全部を楽しんでいただきたいと思います。
 
司会:この映画には、人間の機微のようなものがたくさん詰まっています。ご自身は本作をどのジャンルに並べられたらいいと思いますか?ラブストーリーという棚に並べればいいのか、歴史をたどる映画として並べればいいのか。
 
監督:それがまさにこの作品のチャレンジで、ジャンルを分類するのは不可能な作品だと思っています。本当に特別な組み合わせで、ストーリーのエッジにあるようなものです。審査委員の方々には評価いただいたのですが、観客の方々の反応を楽しみにしています。
この作品はドイツが舞台になっていて、主演俳優はドイツ人、主演女優はフランス人なのです。本当にこの女優さんが素晴らしい方です。この作品の中ではドイツ語で話しているのですが、撮影を始めた時には、一言もドイツ語が喋れませんでした。信じられないほど素晴らしい女優さんなので、ぜひ彼女の演技ぶりもご覧いただきたいと思います。
 
司会:この映画のどんな部分が審査員の心に響いたと思いますか?
 
カトリンさん:どの部分と言うのはなかなか難しいと思いますが、おそらく映画全体を評価いただいたのだと思います。過去に対する対処の仕方が大変興味深いというご指摘をいただきました。過去に直接触れずに歴史にどう対応するか、歴史というものが私たちの心の中すべてに息づいていて、家族の歴史がいかに私たちの今の人生に影響を与えているかといったことが、うまく描かれているという指摘をいただきました。
 
司会:『ブルーム・オブ・イエスタディ』は東京グランプリだけではなく、WOWOW賞も受賞されていて、この後2人はそちらの舞台挨拶にも行かれるということです。このTOHOシネマズ六本木ヒルズの2スクリーンで上映され、今夜は『ブルーム・オブ・イエスタディ』祭りになるわけですよね。
 
監督:本当にこのように観客の方々にも足を運んでいただいて、審査委員の方々にも作品を選んでいただいたことが信じられないです。ぜひ楽しんでいただきたいと思います。ありがとうございました。

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